羽アリ
分類:羽蟻・蟻
この害虫の特徴と被害
羽アリは、特定の時期に新しい巣を作るために、既存の群れから飛び出していく「羽を持ったシロアリやアリ」のことです。家の中で羽アリを見つけた場合、それは単に外から入ってきたのではなく、すでに壁の中や床下に巨大な巣(コロニー)が形成されている可能性が極めて高いことを示しています。
シロアリの羽アリと普通のアリの見分け方
最も重要なのは、目の前の羽アリが「シロアリ」なのか「普通のアリ」なのかを判断することです。以下の3つのポイントをチェックしてください。
- 羽の形: シロアリは4枚の羽がすべて同じ形・大きさですが、普通のアリは前羽が大きく後羽が小さいのが特徴です。
- 胴体: シロアリは寸胴(ずんどう)ですが、普通のアリは腰の部分が細くくびれています。
- 触角: シロアリは数珠(じゅず)状でまっすぐですが、普通のアリは「く」の字に折れ曲がっています。
発生時期による種類の特定
- ヤマトシロアリ: 4月〜5月の昼間、雨上がりの晴天時によく見られます。
- イエシロアリ: 6月〜7月の夕方から夜にかけて発生し、電灯などの光に集まる習性があります。
リフォーム・住宅メンテナンスの対策ポイント
羽アリが発生したということは、建物の構造材がすでに食害を受けているサインです。表面的な駆除だけでなく、根本的な解決が必要です。
① 殺虫剤をむやみに撒かない
羽アリを見つけると、慌てて市販の殺虫剤を撒きたくなりますが、これは逆効果になることがあります。目に見える羽アリだけを殺しても、壁の中の本体(王・女王)は逃げて別の場所へ被害を広げる可能性があるからです。まずは掃除機で吸い取るなどの物理的な除去に留め、専門家の調査を待ちましょう。
② 構造材の健全性チェック
羽アリが出た場所の近くの壁を剥がすと、土台や柱がスカスカになっているケースが多々あります。リフォーム時には、見た目だけの補修ではなく、被害を受けた構造材を新しいものに交換し、金物でしっかりと補強し直すことで、住まいの耐震性を回復させます。
③ 侵入経路の特定と防蟻バリアの再構築
羽アリが出てきた隙間を特定し、そこから薬剤を注入するだけでなく、建物全体の床下や外周部に「防蟻バリア」を再構築します。リノベーションで床を新しくする場合は、土壌処理と木部処理を同時に行うことで、今後数十年間にわたる安心を手に入れることができます。